(SE)チャイム

裕司 :ふぃー。終わったおわった。

    (SE)腹の音

裕司 :おっと、…くそう…やたら消化早いと不便だな…マジ腹減ったぁあー!あと1時間…持つか、いや持つはずがない…

    (SE)つんつん

くるみ:ねね!裕くんっ。良かったらこれ、食べない?

    (SE)ぴこん

裕司 :え!マジで!?もらっていいの?

くるみ:いいのいいの!お腹空いてたんでしょ?さっきだって隣からきゅう〜って鳴いてたの聴こえたもん!

裕司 :あ… はは、聞こえてた?そうなんだよ。3限は腹減りピーク絶頂期でさ。腹の虫もオーケストラだよ。ったく、おとなしく現国なんてやってられるかっての!

くるみ:あはは!そーだよね!くるみも朝寝坊しちゃってご飯食べれなかったから、すっごくはらぺこさんだったの〜〜

裕司 :そうかそうか!だよなー。俺たちまだまだ成長期だもんな!食ってなんぼってもんだ!!

くるみ:うんうん!あっ!でも、おやつとか食べ過ぎると太っちゃうからそれはイヤぁ〜〜

裕司 :あは。やっぱり女の子なんだな。あれだ。お菓子食べる時もついカロリーのチェックしちゃうだろ?

くるみ:えー!なんでそんなことまでわかるの?!

   (SE)きゅぴーん

裕司 :だてに長年女の子を追い掛け回してはないさ。

くるみ:…裕くんてそんな人だったんだぁ。

裕司 :え、ちょ、くるみさん?どうして半歩下がるのですか?いやぁー…やっぱさ、女心を理解出来ない男に彼女なんて出来っこないじゃん?男を磨くための…いわばお勉強だよ、おベンキョ!

くるみ:ふぅん。裕くんが彼女で勉強ねぇ……ふーん…

裕司 :なんだその微妙な反応は!!それに誤解を招くような略仕方をするなっ!!!

くるみ:じゃあさ、ぶっちゃけこのクラスでいいなぁーとか思ってる子っていたりする??

裕司 :な!?

くるみ:いいじゃんいいじゃん♪くるみ結構口堅いんだよ?それに恋愛相談所窓口として常に皆をサポートしてたりするんだから!

裕司 :へ、へぇ…(M)恋愛相談所…ま、窓口…?

くるみ:だからさぁ!ね?ね、ね!?二人だけの秘密ってことで教えてよぅ!

裕司 :うーん…(M)登校初日からそんな運命的な出会いなんて少女漫画みたいなことある訳ないし…。…よし、適当に指差しちゃえばいいか。(SE)じゃ、じゃあ其処の彼女!!!

   (SE)ビシッ

くるみ:え…。

裕司 :え…?

皐月 :…ん。

くるみ:そんな…ッ裕くんにそんな趣味があったなんてぇええ…ッ!(泣きながら走り去る

    (SE)くるみの足音

裕司 :え?ええっ!!?俺なんかマズいことした…!?

皐月 :あのさ。

裕司 :あ、は、はい!

皐月 :お取り込み中に悪いんだけど、とりあえず、4限の用意をしようね。

裕司 :はあ…

皐月 :それから、ボク。男だから。君とは付き合えない。ごめんなさい。他をあたって。

裕司 :へ……えっ…ええええええええ!!!?

    (SE)小鳥のさえずり

裕司 :(M)母さん。転校早々野郎に告り、そしてフラれました。きっともうこれから何においても恐れるものは無いと思います。



THE END